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戦争のリアル Disputationes PAX JAPONICA

押井 守
岡部 いさく

エンターブレイン

グループ:Book

ランキング:12337

価格:¥ 1,785

ポイント:17 pt

発売日:2008-03-03

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カスタマーレビュー

戦争のリアル?  (2008-08-02)
押井監督が岡部いさく氏と、頷き役に対して語る、というのが基本構成。
第一章の敗戦に関する日本人のトラウマについての意見は、一見の価値はあると思った。
ある面では非常に頷ける点がある。

ただし、二章以降の装備マニアの話はとてもいけない。
89式小銃に何故に光学サイトが搭載されたのか、90式戦車が何故に開発されたのか、F-Xに求められているものが何であるのか。
その辺りのことをまるで把握せず、個人の好みで自衛隊装備を批判しているのはどうだろう?
RPG-7やハリアーが好きなのは判るが。
監督は、前提として他人が自分より愚かであると考えているのではないかとすら思える。
自衛隊という組織が、何を考えて装備を調達しているのか、本気で考えたことがあるのか疑問だ。

押井監督は映像監督である。
そう考えるのなら、外見や好み主体で兵器を判断するのは当然かもしれない。
だが、それが正しいのかどうかは別問題だ。
その辺りを頭のどこかにおいて読むべき本だと思う。

『それにしても押井監督の盛大に語ること。』  (2008-06-10)
押井監督の洪水のような語りと、軍事評論家岡部のちょっと引いたようなボケきった対談を読んでいて、目を見張り、うなずき、爆笑し、呆れ果て、そして所々でその炯眼ともいうべき論点にはっとさせられる。

「それにしても押井監督の盛大に語ること。」兵器武器オタクの面目躍如。各頁下段の脚注が絶えることがないが、銃火器に疎い私にはそれを読んだとてチンプンカンプン。(本当はイラストが欲しかった)…なのに読んでいて飽きがこないのが本書の魅力なのだろう。

名だたる政治家や名将軍たちだって戦争というものの本質と全体像は見えていない。そのことを現代の私たちは、イラク戦争とその後の占領軍兵士の4千人近い死者という現実を目の当たりにして知っている。戦争のリアリティは、広大な空虚と闇を抱えていてつかみどころがない。むしろ、兵器の詳細やトリヴィアを語るうちに「現代のいろいろな戦争という事象に向かう漸近線」が何本も引けてきて、次第にその実相が見えてくるのではないか。それこそが、この対談が試みようとしたことだ。

四川大地震で日本の空自による救援物資輸送が大はしゃぎの末にまぼろしに終わった。ひとの弱みにつけこんで日本の軍事的ロジスティックスを誇示し隣国を恫喝するのか、と瞠目したが、その後、民間機で輸送する第一陣の災害用テントがたった400張と聞いて拍子抜けした。軍事のみならず治安警備や災害救援も含めて、装備というものの現実を語ることが、平和と安全にどっぷりと浸かった今の日本人はできていない。

1章には普遍的な価値があります  (2008-05-07)
戦後日本における「軍事」「戦争」の扱われ方を、歴史的/文化的な面から鋭く突いており、どなたにでもオススメしたい名著です。1章だけなら。

……2章以降はオタク専用です(笑)
そもそも分かっている方しかお買い上げにならないと思うので☆4つにしておきますが、内訳は1章☆5つ、2章以降☆3つです。(分量は2章以降の方が多いので、☆4つは平均値ではありません) 脚注を読まないと意味が分からない方は、2章以降は真に受けない方が良いかも知れません。 脚注を読まなくても意味が分かる方は……まぁ分かりますよねw 客観的には☆3つですが、僕はゲラゲラ笑いながら読んだので、主観的には☆4つでもイイです。

ちなみに著者名は 押井守/岡田いさく の連名ですが、喋ってるのは殆ど押井さんです。
押井守のファンでなければ、コストパフォーマンスは良くないと言えるでしょう。でも1章は本当にオススメなので、立ち読みでも構わないので読んで下さい。

銃器マニア向け、と思いきや……。  (2008-03-20)
ミリタリー全般に関するウンチクがたっぷり詰まった一冊。
頻出する用語・名称に脚注を付けてくれていますが、読んでもいまいちピンと来ず。
そんな銃や戦車に疎い人間だからこそ逆に、これは読む価値があるんじゃないかと思います。
ウンチク合戦(殆ど押井の一方的な、ですが)の中に垣間見る「日本の、自衛隊の現状」。
ニュースや新聞からでは知り得ない日本の軍事事情に驚きと同時に唖然としてしまいます。
「こんなんでいいのか、日本は」と。
敗戦以後、その総括をサボった為におおっぴらに軍事を語ることができなくなってしまった、
しかも、自衛隊という軍を抱えていながら。
それが問題なんだと言う押井の懸念は、確かに納得してしまいます。

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