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「そうだよね」という共感と「まさか」という驚き
(2008-11-19)
アメリカに長期滞在したことがある人なら「ああ、わかる…アメリカの人ってこういうとこあるよね」と苦笑してしまうところが多々あると思う。
それにしてもヒドすぎる、という驚きもあって、共感と驚きのある本だった。
つまり面白かった。
この手の苦笑と驚きは、どこの国にもあることだと思うが(もちろん日本にも)、それを知っておくのはお互いを理解するうえで大事だと思う。
アメリカを知るにはこの1冊で十分です
(2008-11-16)
週刊現代で連載していた「アメリカで味噌汁」、TBSラジオ「ストリーム コラムの花道」で語っていたモノに沿った内容で執筆されていますが、ブッシュ政権の無軌道・無策ぶりには怒りを通り越してあきれ果てるものがありますが、それに付随している御用メディア・ロビイストもまた然り。
そんな中、今回読んで一番の関心は町山さんが今回の大統領選で敗北したマケイン候補に触れている点で、詳しくは述べませんが、もしブッシュとペイリンの失態がなければオバマ次期大統領とは最後まで勝敗がわからないくらいになっていたかもしれません。また現在のアメリカが抱える問題点にも余すことなく追求していてここでも町山節が冴えています。
ぜひお読みください。
面白い読み物
(2008-11-14)
この本、面白いです。本当にこの本に書かれているようなやり取りがある場面があったりするのでしょうか?
でも、アメリカならばありうるのかなと思えてしまうのは確かです。確かに「アメリカ」はちょっと違いますよ。
アメリカという国に関してはさておき、読んで面白い本であることは確かです。お気楽な読書にはうってつけの本です。
変な映画が見たくなります
(2008-11-10)
タイトルはほんとのこと。アメリカ人の半分は、ニューヨーク(州)の場所を知らないんだって。いやー(申し訳ないが)アイダホ州とかなら分かるけどね、ニューヨーク州の場所って日本でも中学くらいで出てくるでしょ。んで、アメリカ人の8割はパスポートを持っていない。イラクの場所を知らない(戦争相手だよ)人がいる。ベトナム戦争に勝ったと思っている人がいる。等々、アメリカ人の実態についての示唆に富むコラム集。
ネタ元は、TV、新聞、映画が中心だが、特に町山さんは映画評論家であるからして、映画からとってきたネタが豊富でおもしろい。というか、宗教、社会、戦争、格差、文化、なんでも映画になる国なので、アメリカ映画を語ることはアメリカを語ることになる。『Sicko』、『スーパーサイズ・ミー』なんかは日本でも有名だが、アメリカでは驚くような映画が作られて公開されていて感心する。あほ映画、過激社会批判映画、キリスト教原理主義宣伝映画まで。町山さんの映画読解力というか、背景を含めた解説に対しても感心するが、やっぱり玉石混交のいろいろな映画が作られて公開されるっていう表現の自由の徹底にも感心する。こういう懐の深さは好きだ。日本では最近、『靖国』が右翼の妨害でいろんなところで上映中止になったってね。これは残念な事件でした。
あえて疑問点を
(2008-11-08)
みんながこの本を褒めているんで、今さら賞賛レビューを一つ加えてもツマンナイから、少し疑問に感じる点について書いてみたい。
マイケル・ムーアもツッコミ入れてたことだけど、町山は本書中で何度も、米国の指導者たちが自分の親族を戦場に送っていない事実に言及する。典型的なのが第2章「デタラメな戦争」の中の「戦争を知らないタカが戦争を起す」(p81〜)で、56年のプリンストンの卒業生750人の内400人が軍に志願したのに、04年度では卒業生1100人中、わずか10人という数字の紹介から始まる。上下院議員中、軍隊経験者は5%、自分の子供を軍隊に入れている議員はわずか7人。ブッシュは徴兵逃れで州兵になったし、チェイニーは結婚などを理由に5回も徴兵回避。こういうチキン・ホーク(臆病なタカ派)どもが戦争を主導している、と。さらに08年の米大統領選をめぐる文章を集めた第6章でも、民主党の候補8名で行った公開ディベートに触れて、「候補者のなかに肉親を戦場に送っている人はいますか?」という質問に誰もまともに答えられなかった、と皮肉る。
著者が権力者たちの偽善性に苛立つ気持ちは分かる。逃げたヤツが権力の座に就き、戦争をおっぱじめ、貧乏人どもを前線に送り込んでいるなんて!
でもその苛立ちから、戦争の現実を知るパウエルやマケインに対して好意的に言及し、ノブレス・オブリージュを持ち出し、「国民皆兵制度とは戦争に勝つためだけでなく、身分や肌の色が違う若者たちが寝食はおろか生死をも共にする経験を経るための教育システムなのだ」(p83)と踏み込み、翻って日本は…と含みを持たせるに至っては、単なる苛立ちの表明として笑って見過ごすというのは躊躇われる。それって向こうの思う壺じゃん、と私は思うぞ。
井筒和幸監督『パッチギ!LOVE&PEACE』のキョンジャの演説がもう一度聞きたくなった。

