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発達障害かもしれない 見た目は普通の、ちょっと変わった子 (光文社新書)

磯部 潮

光文社

グループ:Book

ランキング:22309

価格:¥ 735

発売日:2005-04-15

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広汎性発達障害の子どもたち―高機能自閉症・アスペルガー症候群を知るために

カスタマーレビュー

子どもの多様性を肯定する概念である  (2008-12-31)
発達障害については、専門家によって説明が微妙に変わる印象がぬぐえない。
同じ言葉を用いていても、それをどのような定義で用いているのかが異なるとき、会話はたやすくすれ違う。
だからこそ、言葉の定義を明確にすることは重要である。その言辞が診断名であるならば、その診断基準を。
本書は対応や治療についての記述は少ないが、DSM-4とICD-10の診断基準を丁寧に紹介しながら、自閉症、高機能自閉症、アスペルガー、LD、ADHDを解説してある。
どのような基準を持って診断がなされているのか知りたい人には、一挙に紹介されている点で便利であろう。実際例を、医師である著者、当の本人、その家族の三者の目線で言述しているところは目新しい。
この基準だけを見て自己判断することは不適切だと思うが、心当たりが生じれば専門家に相談するよい契機になるとも思う。保護者のしつけの問題でもなければ、本人の性格でもないことを、受け入れてもらいたい。
ただし、耳に心地よい情報ばかりではない。著者が臨床家として出会うケースの中に対し、ここには書かれていない様々な心痛があっての苦言であろうと思われた。

アスペ本人が読むと元気がでる一冊  (2008-07-19)
アスペ本人が読むと元気がでる一冊です。当方はアスペ診断済です。最初は図書館で借りて読み、しばらくしても一度読みたくなってまた借りて読み、しばらくして今度は買った、と。なかなかそういう本はないです。研究者が書いた専門書なのですが、読み物としても非常に完成度が高く、読み応えのあります。発達障害についてよく知らない人でも、障害者本人でも、読めば必ず何か発見があります。

知識を得る為には最適の本  (2008-05-03)
 四歳の子どもが「広汎性発達障害」と診断されています。家族に説明するのに適した本を探して、この本に出会いました。
 この本には、高機能自閉症とアスペルガー症候群についての記述が多く、「カナータイプ」や「広汎性」については一般的な知識以上の記述はありません。ですが、それすらも知られていないのが現実なのでしょう。
 自閉的傾向をもつ彼らの将来について「恋愛・結婚が出来ない」等と悲観的な記述があり、親しい人が傷つけられたように感じる人も居るかもしれません。(私は、彼らの物事の受け止め方が多くの人とは異なるため、今時フツーの恋愛をする事が難しい。だが、育ち次第では特質が好意的に受け止められることもあるかも、と受け止めましたが)。
 昔なら生真面目、あるいはわがままな人と思われていた彼らに精神科医が診断名をつける事には異論も多いでしょう。ですが、適切な療育を早期に始める事が、彼らの将来の幸せに繋がるのなら、それを受け入れていく事も必要だと思います。
 知識を得るための本としては最適です。ただ、身近にそういった人が居る方は読み方に注意しないと、必要以上に悲観してしまうかもしれません。なので、星四つです。

非常に残酷で危険な1冊  (2007-08-10)
この本は、取り扱いに細心の注意が必要だと感じました。私は、広汎性発達障害(アスペルガー症候群)の友人がいる事がきっかけで一読しましたが、著者は、患者の些細な言動から、広汎性発達障害と簡単に認定(と言うよりも「レッテル貼り」に近い)し、その患者らの将来について、「恋愛ができない」「結婚も無理、仮にできたとしても同じく発達障害の子が産まれてくるだろう」・・・etcと言った救いの無い「予言」を施しています。いくら精神科の領域が、他と違って診断が医師の主観に依るところが大きく、しかも発達障害の研究が歴史が浅いとは言え、著者の記述には慎重さが(特に発達障害のお子さんを持つ親御さんに対して)不足しており、そればかりか、場合によっては新たな差別・偏見を産み出しかねない危険すらこの本に内包されている気がします。

自閉症スペクトルの一般的な理解に適した良書  (2007-03-11)
本書は、アスペルガー症候群、高機能自閉症、ADHDなど、最近注目されている自閉症関連のキーワードを、一般の人にやさしく解説しています。とくに、ローナ・ウィングの自閉症スペクトラムの考え方は専門家の間でもまだ評価が安定していないのですが、その画期的な重要性は誰もが認めています。この難解な概念を分かり易く説明しています。
自閉症スペクトラムの理解に導いた後、著者はその座標軸の上にアスペルガーを始めとしたさまざまな自閉症の現象を整理しています。その首尾一貫性が本書の優れたところです。
ところで、自閉症の当事者にとっては何といっても、「正しい診断」がまず第一ですよね。本書はこれについて、診断技術の現状、つまり本当には完成していないことを率直に述べています。その上で、自閉症の実例と治療・療育の仕方の最新情報についてバランスよく説明しています。
著者は、アスペルガー症候群を単に病気として見るのではなく、人間社会におけるその有用性についても暖かい視線を注いでおり、これが本書の見逃せない特徴ともなっています。

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