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人間不平等起源論 (光文社古典新訳文庫)

Jean‐Jacques Rousseau
中山 元

光文社

グループ:Book

ランキング:48323

価格:¥ 780

発売日:2008-08-07

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カスタマーレビュー

切れのよい訳文が、適切な小見出し付きで  (2008-08-10)
『人間不平等起源論』は中篇だが、数あるルソーの著作の中でも、彼の思想の全体像が見事に表現された傑作である。『エミール』や『新エロイーズ』もとても面白いが、なにしろ長い。『不平等起源論』には、「野生人」「言語の起源」「憐れみの情」「社会や道徳の起源」「所有と階級の発生」「文明人の悲惨」など、ルソーの思想の核がバランスよく語られている。75年にわたって読み継がれてきた本田・平岡訳(岩波文庫)も読みやすい名訳だったが、今回、中山元氏による詳細な解説が付された新訳が現れた。原著には実質的な目次がないので、訳者の小見出しはとても有用。旧訳と比べてみよう。「実際、これら一切の相違の真の原因は、次のようなものである。つまり、未開人は自分自身の中で生きている。社会に生きている人は、常に自分の外にあり、他人の意見の中でしか生きられない。そしていわばただ他人の判断だけから、彼は自分の存在の感情を引き出しているのである」(岩波文庫、p129)。「野生人と文明人の違いを作り出している根本的な原因は、まさにここにある。野生人はみずからのうちで生きている。社会で生きる人間は、つねにみずからの外で生きており、他人の評価によってしか生きることができない。自分が生きているという感情を味わうことができるのは、いわば他人の判断のうちだけなのである」(中山訳、p188)。

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