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親しみ深い「老子」入門書
(2007-08-17)
いわゆる解釈本は、訓詁註釈が中心になる。その弊に陥らないように、本書は、第1部に「老子」をどのように読んでいけばいいのか、今、なぜ「老子」を読み直すのか、21世紀を生きるヒントはないのか、という根本的な問題提起をしている。
紀元前、数世紀の中国の戦国時代にあって、その乱世に警鐘を鳴らすのが老子のことばである。為政者への苦言ー「君主よ、戦勝を喜びとするなかれ」と言いたいのである。儒教的考えを批判し、人間本然の姿「原始にかえれ」という理想社会実現を期する。
処世訓として「柔弱謙下」「不争無欲」を生き方の根本に据える。
政治論として「無為」の治、権力も恩恵もない政治を理想とする。
老子の思想としては、【道】=大自然のあり方を人の道とせよ、という信念が根本をなす。
儒家の思想が倫理・政治の学にとどまるのに対して、老子の思想はより高次の哲学を含んでいる。
さて、最近(20世紀末)、「老子」絹書・竹簡の古写本が地下から出土し、現行本への推移に関して、新たな局面が展開していくことになる。本文解釈において、随時にそれらを参照して述べることになり、古典がより身近に感じられ、読者の興味を惹いている。
現代に生かす「無為自然」の哲学…「老子」の入門書として親しみが湧く。
郭店楚墓より出土した竹簡本『老子』も考証対象にした最新の老子訳
(2006-03-01)
老子の思想に詳しい元早稲田大学教授の楠山春樹氏が、馬王堆漢墓から出土した帛書老子や郭店楚墓より出土した竹簡本『老子』の研究成果も盛り込んで本文の校訂と全訳を行い、詳細な解説を加えている。手軽な文庫本であるにもかかわらず、最新の研究成果と非常にこなれたわかり易い信頼できる訳文に触れることができ、コストパフォーマンスに優れた良書。老子は原文が短いこともあり、古来より多様な解釈が存在する。Amazonにおける老子の訳書ではアーサーウェイリーの英訳をもとにした神秘思想的な解釈を取り入れた小川環樹氏のものが人気があるようだが、楠山春樹氏や福永光司氏の老子もあわせて読まれれば、老子の思想の深さをより一層堪能できると思う。道の道とすべきは常の道にあらず、である。
始めての老子
(2004-02-01)
最近、中国思想に興味があり、本屋さんで見つけたのがこの本でした。
丁寧に、通訳と解説もあり、始めて老子の本を読むにあたりたいへんその思想が理解できました。
まさに老子の言わんとするとこは柔軟そのものであり、今の時代にこそ必要なのではないかと思います。
なお☆4つなのは、この本の老子の思想や訳した背景の前置きがちょっと長かったのでもう少し軽い前置きでもよいのかなと思って4つにしました。

