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世界の中心で愛を叫んだけもの (ハヤカワ文庫 SF エ 4-1)

浅倉 久志
伊藤 典夫

早川書房

グループ:Book

ランキング:15371

価格:¥ 798

ポイント:7 pt

発売日:1979-01

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カスタマーレビュー

翻訳がこれ一冊は悲しすぎる  (2008-06-08)
エリスンは1960年代のSFニューウェーブの旗手。自ら実験的な作品を書くとともに、『危険なヴィジョン』という分厚いオリジナルアンソロジー(一部翻訳有)を編集し、志を同じくする作家たちに商業的な活路を切り開いた人、と理解している。エリスンは短編を中心に執筆しており、『世界の中心で愛を叫んだけもの』は絶頂期の作品集で、著名な表題作と『少年と犬』を収録する。彼の中期の短編集。翻訳出版されたのが1973年だが、恐らくエリスン唯一の翻訳単行本ではなかろうか。信じられない。他に中篇の傑作『死の鳥』(1973)などがあるが、今は入手できないのだろうか?『少年と犬』は反体制的な若いチンピラを主人公にして、対する老賢者役にテレパシーで会話する犬をもってきたところが面白い(翻訳のおかげかもしれないが)。本来人間の下僕であるはずの犬が教師役とは、徹底的に反体制的である。彼の作品全般は総じて反体制的なテーマが多く、体制のトップを神と位置づけて反逆者に語らせるスタイルの作品が多いように思う。まさに60年代の世相そのものを反映していると思う。ベスト短編集でも出ないかなあ。

古典。  (2008-05-28)
実験とか諷刺とかおっしゃっている方がいますが、SFにうとい私のようなものからすると普通におもしろい短編小説です。
なかなか意外性のある展開だし、まさに「手を変え品を変え」って感じであきません
確かに表題作はなにがなにやらぱっと見た感じではわかりませんが、2回読めばわかるくらいのもんです。
古典的実験作品はやっぱり古典です。まあいい本です。

英語で読もう  (2007-10-17)
英語(作者の母語)で読んだ方がすらすら頭にはいります。訳者を非難していません。
目次
世界の中心で愛を叫んだけもの/101号線の決闘/不死鳥/眠れ、安らかに/サンタ・クロース対スパイダー
鋭いナイフで/ピトル・ポーウォブ課/名前のない土地/雪よりも白く/星ぼしへの脱出
聞いていますか?/満員御礼/殺戮すべき多くの世界/
ガラスの小鬼が砕けるように/少年と犬

私はこの作品はヒューゴやネビュラをとるとは、過大評価ではないかと思いました。
理由は先が読めてしまうことから。斜に構えて読む自分が悲しい。ほんと。
また残念なことに、この作品群を読む前に「眠れない夜に読む本」(?)とかその他諸々で似たような話を
先に読んでしまっていた。早くこの本を読んでいればなあ。

暴力と狂気と愛と、作品群はバラエティーに富んでいます。異常と正常の境目ってなに?
おすすめは、「眠れ、安らかに」です。

これって、アメリカそのものでないの?  (2007-09-09)
SFってのは、思わせぶりなタイトルの本が多くて非常に惹かれてしまうんだけど、
それが某メロドラマに繋がってしまうのだから、世の中わからない。
これも非常に引っかかるタイトルの本で思わず手に取った。

内容は、SFと思うと理屈が勝っていない点でやはり難解ではありつつも
面白いと思う。

今頃になって、思ったのはこれって、かつての欧米や冷戦時代の2台超大国、今のアメリカ
の話に思えてしょうがない。

囲まれた世界の外で、自国の思惑で紛争の火種を撒き散らしていたわけですから。
未来に続く暴力の種が撒き散らされた後で、平和が来るのは絶望的に遠くなってしまったわけで。

平和を望むなら、遠くに捨てるのでは、自分らでケリをつけるべきだとね。

まぁ、事件が起きて対岸の火事ではなくなっても、あいも変わらず火種を
撒くアホな大統領がいたわけだが。

無音  (2007-09-03)
 新世紀エヴァンゲリオンのタイトルでももじられたこの作品を、ずっと、読んでみたいと思っていました。
 SFなどという区切りを、わたしはあまり気にしません。読めるものは読む、というような、ジャンルはあまり気にしないニンゲンでして。
 ひどく難解な、ぐちゃぐちゃどろどろとした、批判やら風刺やらなんやらが交じり合った、不思議な作品。それがわたしの第一印象でした。
 みなさんがおっしゃるように、時間軸や設定が入り混じり、すべてに狂気と暴力とが溢れ、そういう表現が苦手な御方には不快な作品だと思います。
 わたしはあまり気にしませんでしたが。
 表題作は難しくて、いまだにおぼろげにしか理解できていません。
 ただ、わたしは、作品の主人公にどっぷりと浸かる傾向があり、作者が前書きで「精神集中云々」とおっしゃっていることが、浸っていくなかでなんとなく理解できた気がしました。あくまでなんとなく、なので、理解できた気がする、というのもおこがましいでしょうが。
 浸るときつい、とみなさんおっしゃられていますが、わたしは割合平気でした、ね。たぶん。みなさんのように真剣に考えていないので、それまでといえばそれまで。
 一番読みやすいのは、「少年と犬」ではないかと。わたしは、ほかの作品よりこちらが読みやすく、気にいっております。

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