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起業家というとかっこいいが実態はそこらの「自営業」さんです。
(2008-08-08)
起業家、というとビルゲイツやジョブスやベゾスのような大ベンチャーの雄を思い浮かべるけれど、実際の起業を見ると、ほとんどは工務店を開いたとかカフェや美容室を作ったとかお店を持ったとかそんなのばかり、というのが本書の指摘。要は「自営業」ってやつですな。
起業家はだいたい中年でしばらく勤めてから「これならオレもできる」と同じ業種で開業するのが通例、別に新しいビジネスアイデアや競争優位があるわけでもなく、特に成長の見通しもなくて、実際成長もしないどころかつぶれるところ多数。
しかも起業家は犯罪歴が多く、定職につけずに職場を転々としているような不適応者が、人に使われるのはいやだ、自分一人が食えればいいというだけの理由で会社を興す場合が多い。頭がよくて豊かな人たちは、そんなリスクを冒したがらない――うーん。だから社会的に、起業家精神はすばらしいとあおって政策的に優遇したりするのは、少し考えたほうがいいよ、という本。
起業家が英雄視されている、という前提に共感できれば、なるほどという感じ。一方で、上の記述を読んで「あたりまえじゃないの?」と思った人は、あまり新しい発見はない。そして、何でも起業がいいわけではなく経済に貢献する起業家を選んで応援しようというのは……できるんだろうか? 起業にもピンキリあるだろうが、キリなしにピンだけ選べるのか、となると疑問。変なビジネススクール談義に冷や水を浴びせるにはいいだろうし、現状を知る上でおもしろくはあるんだけど、目から鱗というほどではない。
コメントでのご指摘を受けての加筆。確かに本書の内容から、成功しそうな起業家を選別することはできなくはない。それは白人、男性、高学歴、高所得の起業家による、高成長分野の会社で、すでに投資家が行列しているようなところを選べ、ということになる(女や黒人、低学歴や貧困者は企業家として全然ダメという結果が出ている)。が……まずこれを公共政策としてできるかというと、つらい。これはどう見ても差別的だと言ってたたかれる。そしてそんな条件のいいところをわざわざ公共的に支援すべきだといえるかどうか? その意味でこれがどこまで活用できるのかというと、うーん。考えてしまうところ。
起業家になる前に必読
(2008-06-12)
潰れやすい特に消費者向け業界に入る前に再考を即す本。起業するなら、新参者でも居座り続けられる可能性の高い業界でしばらく勤めて実態を把握し、マーケティング等を行い詳細を調べ、方針をはっきりした上で行動を起こすべし。
業界毎に新規参入者のつぶれる確率が異なることや、多くは以前勤めていて分かっている業界で一人で貯蓄を崩して先をイマイチ考えずに始め、勤めていたときよりも低賃金長時間労働になりがちだと言う現実が分かります。そして、起業家の多い国は、貧しい第一次産業が主力の国や地域で、賃金が比較的高く安定した土地では、リスクを回避する傾向から起業家は少ないとの事。
この本を読んで、しかも起業しようとするならば、それなりの覚悟が出来ているって事でしょうから、先ずは離職前に読むことを進めます。

