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ドナウ河のさざなみ
(2001-12-08)
カンヌ映画祭でグランプリをとった作品というと、「地獄の黙示録」とか「タクシー・ドライバー」とか、少々難解なものが多いですが、これは子どもが主人公のせいか分かりやすいです。同じ監督の「アンダーグラウンド」にくらべても親しみやすく、ユーゴスラビアの歴史や政情を知らなくても鑑賞にさしさわりありません。
新聞の政治風刺マンガを批判した父親が、たったそれだけで「政治犯」として捕まってしまい、残された母と息子たちが生きていく姿が描かれます。この家族をとりまく人々の描写がユーモラスで、共産主義社会の批判という内容をうまくオブラートにくるんでいます。主人公のマリク少年が夢遊病という設定がうまく使われていて、思わず笑ってしまうシーンを生み出してます。
劇中で何度も流れる「ドナウ河のさざなみ(アニバーサリー・ソング)」は、クストリツァ監督が口笛で吹ける唯一の曲だからテーマに採用したそうです。
悲しげな旋律の中に、希望を感じさせる部分がまじっていて、この作品にぴったりの選曲だと思います。
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